薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

「脳科学的栄養学」をベースによりよく生きるための健康づくりに貢献します

薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

学ぶとは、心に誠実を刻み付けること。
38年間の脳科学研究から培った知識とスキルを
わかりやすくお伝えします。


みなさま こんにちは。

私はGROWTH健康づくり協会で「脳科学的栄養学」を伝えている竹内久米司です。

「脳科学的栄養学」は私が初めて提唱している領域で、
脳神経細胞の“よりよく生きる“という本能を満たし、
良好な人間関係を構築しながら、豊かで幸せな生き方ができる幸せ脳、
すなわち「成幸脳」をつくることを目的としています。


この「成幸脳」つくりに欠かせない大切な三つの要素があります。

それは、

①「脳」を環境化学物質から守ること。

特に、脳の発生から発育段階にある胎児期や幼児期に、
母体を通して日用品に添加されている多くの環境化学物質に曝露されることで、
その後の人生に大きな影響を与えてしまう可能性があるからです。
そのため妊婦さんの日用品の選び方、ラベルの見かた、使い方には注意が必要です。


②「脳」が欲する食と栄養の摂り方。

脳は食べたものでつくられます。
日々の食生活の影響を最も敏感に受けるのが脳です。
ですから、脳の欲する食と栄養の摂りと方を知ることは、
健全な脳の機能と、こころを育てるうえでとても大切です。
現代の食環境や食習慣から脳が必要とする食と栄養を十分に摂ることが難しくなっているのです。


③脳の本能を満たす考え方や行動。

物事に対する解釈や行動の選択が人生の質を変えます。
人が感じる不幸感の多くは不満足な人間関係に起因しています。
“よりよく生きる”という脳の本能を満たす考え方や行動の選択で良好な人間関係を構築し、
豊かで幸せな人生をおくれる「成幸脳」をつくることができます。


以上の「脳科学的栄養学」の三つの視点から最新の情報を講演・講座活動あるいはHPで発信しております。


私の38年間に及ぶ脳科学研究を通して培った知識とスキルを活かして、
「脳科学的栄養学」をベースに皆様の暮らしに役立つ情報を、
わかりやすくお伝ええしてまいりたいと思います。
 

Adviceアドバイス

「マイクロプラスチック」の問題点、海洋だけでなく大気中にも浮遊②

2023.09.14

「マイクロプラスチック」の問題点、海洋だけでなく大気中にも浮遊②

脳科学的栄養学No.245 ◇「マイクロプラスチック」の問題点、海洋だけでなく大気中にも浮遊②   ポイントとなるのが、マイクロプラの大きさです。 「大気中マイクロプラは海洋にあるものよりも格段にサイズが小さい(下図)。 4μm(*1)以下の粒子だと肺の奥まで届きます *1 1μmは1mmの1000分の1   ・水中とは異なる、大気中のマイクロプラスチックの問題点   大気中の汚染物質といえばPM2.5(大気に浮遊する粉塵のうち粒の直径が2.5μm以下のもの)が知られるが、マイクロプラはそれらにも含まれる。   また、問題はプラそのものより、汚染物質を吸着する性質にあります。   早稲田大学創造理工学部 環境資源工学科 の大河内教授は新宿区やカンボジア、富士山の頂上などで大気中マイクロプラの計測を行っています。   市中に大量のプラゴミが散乱していたカンボジアでは「1μmと非常にサイズの小さいものが1m3に80個近くと、新宿の15倍以上検出された」と報告しています。   プラスチックは紫外線や高温にさらされると劣化し細かく分解されていきます。   水中よりも大気中のほうが数倍から数十倍速いスピードで分解されていきます。このとき温室効果ガスであるメタンを放出するのではといわれ、今後メタンの計測も計画されています。   市街地、森、海洋から上空に舞い上がり気流に乗って広範囲に運ばれるマイクロプラ。   環境にプラスチックが存在する限り、地球表層を循環することが懸念されます。   次回から、マイクロプラスティックの健康への影響について解説していきます。     *9月度オンラインクラブセミナーのご案内です 9月30日(土)20:00〜21:30   オンライン開催 「男と女の更年期クライシス 対応次第で健康寿命が変わる」   イベントページ☟ https://www.facebook.com/events/203756442758222

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「マイクロプラスチック」の問題点、海洋だけでなく大気中にも浮遊① 

2023.09.07

「マイクロプラスチック」の問題点、海洋だけでなく大気中にも浮遊① 

脳科学的栄養学No.244 ◇「マイクロプラスチック」の問題点、海洋だけでなく大気中にも浮遊①    脳環境科学経皮毒講座でもとりあげましたが、近年、海洋汚染源としてその問題が注目されている「マイクロプラスチック」。   実は大気中にもさらに微細なサイズのものが漂い、肺の奥にまで到達する可能性が懸念されているのです。   私たちの体の中に存在する環境化学物質の80%は吸気吸収によることを講座でお伝えしてきました。   これはとても深刻な問題をはらんでいます。   私たちの生活に欠かせないプラスチック製品。   ポリエチレン(レジ袋やラップ)、ポリプロピレン(文房具、耐熱容器)、PET(ペット)=ポリエチレンテレフタレート(ペットボトル、フリース素材)などが代表的なものです。   捨てられたプラスチックが劣化し陸地から河川、海へと運ばれながら分解され、5mm以下のマイクロプラスチック(以下、マイクロプラ)となって海洋を汚染、海洋生物の体に取り込まれていることが話題となっています。   ところが、さらに微細なサイズのマイクロプラが大気中にも漂い、人体への影響が危惧されているのです。   大気中のマイクロプラが国内で話題になったのは2019年。   フランスのピレネー山脈の大気中に都市部と変わらない量のマイクロプラが計測され、マイクロプラ汚染が大気を通じて地球上に広範囲で起こっている可能性が示されました。   同年、世界保健機関(WHO)は「人体に取り込まれる量はわずか」と説明しまたが、口から取り込まれるものは排泄されても、呼吸によって肺の奥に到達すると排出されずたまり続けるのです。たまり続けるという意味では経皮毒と同列です。  

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運動はまとめてやっても、こまめにやっても効果は同じなのだろうか?

2023.08.31

運動はまとめてやっても、こまめにやっても効果は同じなのだろうか?

脳科学的栄養学No.243 ◇運動はまとめてやっても、こまめにやっても効果は同じなのだろうか?   読者のなかには健康を維持するために毎日少しずつでも運動したいと考えている方も多いかと思います。   しかし、終日はなかなか忙しくて結局週末にしか時間が取れない…という人も多いのではないですか?   私もその一人です。   余暇時間に行う有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳など)を週3日以上行った場合と、週末に集中して行った場合では、得られる利益に差があるのでしょうか?。   知りたいところです。   このほど行われた研究で、運動の総量が同じであれば、何日に分けて運動しても死亡リスクの低下に差はないことが明らかになりました。   これまで、有酸素運動を週に1~2日間集中的に行った場合と、週に3日以上にわたって行った場合に、死亡リスクに及ぼす影響が異なるのかどうかは明らかではありませんでした。   そこで、ブラジル・サンパウロ連邦大学などの研究者たちは、この2つの運動パターンについて、あらゆる原因による死亡(総死亡)と、心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中など)による死亡、がんによる死亡に対する影響を比較しています。   分析に用いたのは、1997~2013年に米国民を対象に行われた健康に関する聞き取り調査に参加した、18~84歳の35万978人(平均年齢41.4歳、50.8%が女性)のデータを抽出。これらの人たちの2015年12月31日までの死亡に関する情報を、全国死亡指数(NDI)から取得しました。   参加者たちは、余暇時間の有酸素運動について以下の4つの質問に回答していました(表参照)。   「低強度から中強度の運動」と「高強度の運動」は、発汗の程度、呼吸数と心拍数の増加の程度を例に示した上で、参加者自身に判別してもらいました。   1週間の運動の総量は、高強度の運動をした時間(分数)を2倍し、中強度までの運動を行った時間(分数)と合計したものとしました。たとえば、高強度の運動を週に25分、中強度までの運動を週に100分行った人の総量は、週150分となります。   運動の総量が週150分未満だった人を「不活発群」、150分以上だった人を「活発群」に分類しました。「活発」の人はさらに、1週間に運動する回数(日数)に基づいて「1~2日群」と「3日以上群」に分類しました。   35万978人を10.4年追跡したところ、2万1898人が死亡した。   うち4130人が心血管疾患、6034人ががんによる死亡でした。   運動習慣に関する評価では、19万80人(52.5%)が不活発群、残りの16万898人(47.5%)が活発群に分類されました。   活発群のうち9992人が週に1~2日、15万906人は週に3日以上運動していました。   1週間の運動時間の総量は、週に1~2日群が240分、週3日以上群は420分でした。   分析結果は、不活発群と比較した活発群の総死亡のリスクは、1~2日群ではやや低い傾向は見られたものの統計学的有意差はなく、3日以上群では有意に低下(15%)していました。   心血管疾患による死亡のリスクも、1~2日群では13%低い傾向(有意差なし)を示すにとどまりましたが、3日以上群では23%低下(有意差あり)していました。   がんによる死亡のリスクも同様で、1~2日群ではやや低い傾向(有意差なし)が認められ、3日以上群では12%低下(有意差あり)していました。   結論として、運動の総量が同じ人たちを比較した分析では、両群の総死亡と心血管疾患死亡、がん死亡のリスクに有意差は見られませんでした。   つまり、運動総量が同じとすれば死亡リスクの低下は同程度になるという結論です。   この結果は、多忙な週日に無理をして時間を作らなくても、週末にまとめてしっかり運動すれば、健康利益が得られることを示唆するものといえます。    

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脳はアルコールを欲しがる? この不思議な相性!⑤

2023.08.24

脳はアルコールを欲しがる? この不思議な相性!⑤

脳科学的栄養学No.242 脳はアルコールを欲しがる? この不思議な相性!⑤ ◇50歳までに一度は、脳ドックを受けてみましょう!   以前、オンラインクラブセミナーで「少量の飲酒でも継続することで脳が萎縮する」という世界的に信頼度の高い研究結果を紹介したところ、衝撃を受けたという会員の方からのメールを頂きました。   勿論私も衝撃を受けた一人でした。   以来、お酒の飲み方が変わり、毎日楽しむ程度に飲んでいた飲酒習慣もピタリとやめ、週一の飲酒日に切り替えてきました。   しかし、一方で「アルコールで脳が萎縮しても、認知機能にはあまり影響は出ない」とする臨床脳研究の第一人者で、自然科学研究機構生理学研究所の柿木隆介名誉教授の提言にも、一理あると少しは安堵したところです。   そうした経緯を踏まえて、今回のシリーズで、なぜ脳とアルコールの相性がこんなに良いのか、また、脳はアルコールからどんな影響を受けるのか、   また、人が酒を欲するのは「脳がアルコールを欲するから?」なのかを深堀してきました。今回はシリーズ最終回です。   さて、もし脳が欲しているのだとしても、だからといって、欲するままに酒を飲み続けていいというわけではありません。   重要なことは楽しく陽気に飲める程度でとどめることが大切です。   さらに、アルコールによる脳の萎縮は認知機能にはあまり影響がないとしても、それでも自分の脳が心配という人のために、おすすめがあります。   脳動脈瘤や、脳の動脈硬化、脳の血管の奇形などの問題がある場合もありますので、心配な方は50歳までに一度、脳ドックを受けることをお勧めします。   勿論、私も70歳まで脳ドックを1年おきに受けてきました。年相応の脳の萎縮があることを確認できています。   また、病気のリスクにならないよう、健康的な飲み方を心がけ、お酒だけを単体で飲まない、料理と一緒に楽しむ、適量を飲むことが大事になります。   私は、本年6月には80歳代に突入しましたので、これ以上脳の老化をアルコールで進めないよう、飲酒習慣は切り替えたままできています。   習慣から最近ではお酒を飲みたいという気分にはあまりならなくなりましたし、酒量もすっかり減りました。   まさに、飲みたいときは楽しい気分で、楽しい仲間と、お酒の量よりもその宴席を楽しむことにしています。   アルコールで脳はリラックスしますし、働き者の脳をお休みさせるのも、悪いことではない気がします。   あくまでも、飲み過ぎにならないよう、脳と体のためにも、メリハリをつけた飲み方をするというのが結論ですね。 完

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脳はアルコールを欲しがる? この不思議な相性!④

2023.08.10

脳はアルコールを欲しがる? この不思議な相性!④

脳科学的栄養学No.241 脳はアルコールを欲しがる? この不思議な相性!④ ◇もちろん、飲み過ぎれば深刻な影響が全身に…   脳がアルコールを欲しているといっても、大量に飲んでもいいというわけではありません。   ものには必ず限度というものがあります。   大量の酒を飲んで「血中アルコール濃度」が急上昇すると、脳に大きな影響が出て、それが全身に波及することは明らかです。   アルコールが前頭葉に影響を与えて、ほろ酔い気分になったり、陽気になったりしているうちはまだいいのですが。   しかし、小脳に影響が出てくると、今度は、ふらついたり、千鳥足になってきます。   そして、さらに進むと意識がなくなり、最悪の場合、死に至ってしまうことに。   急性アルコール中毒にならないよう気をつけるのはもちろん、アルコールの分解能力が低い人は血中アルコール濃度が上がりやすいので注意が必要。   短時間に大量のお酒を飲み過ぎないようにすることに加えて、習慣的に飲み過ぎることで、肝臓にダメージが生じ、がんなどの病気のリスクも上がるので注意しなければなりません。   なかなか一般の方には実感がわかないかもしれませんが、私は若いころ薬理学の動物実験で、飲酒や喫煙が肝臓や肺にがんを発症させた事象を何度も経験してきていますので、よく理解できます。   前回解説したようにアルコールで脳が萎縮しても認知機能にはさほど影響はありませんが、習慣的な飲酒が動脈硬化や糖尿病などのリスクになり、それらがやがてアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症につながる恐れは大だと言えます。  

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脳はアルコールを欲しがる? この不思議な相性!③

2023.08.03

脳はアルコールを欲しがる? この不思議な相性!③

脳科学的栄養学No.240 脳はアルコールを欲しがる? この不思議な相性!③ ◇酔うと自制心がなくなるのは、前頭葉に影響が出るから   それでは、アルコールが脳に到達すると、脳にはどのような影響があるのだろうか。   アルコールによる影響が出やすいのは、脳の中でも前頭葉、小脳、海馬の3部位です。   このうち、最初に影響を受けるのは前頭葉です。   前頭葉は理性を司っている部位で、お酒が進むと、日ごろ理性でこり固まった前頭葉が解放されていくわけです。   もし脳自体がアルコールを欲しているのであれば、脳は実は前頭葉を解放したいのではないか、なんて思ってしまいます。   最初にアルコールの影響を受けるのが前頭葉と聞くと、つい飲み過ぎてしまうのも合点がいく。   「これ以上飲んだらよくない」という自制心がなくなり、酒を大量に飲んでしまうのです。   前頭葉に続いて、記憶を司る海馬、運動機能を司る小脳の順番にアルコールの影響を受けます。   飲み過ぎて記憶がなくなると不安になりますが、記憶がなくなるのは海馬が一時的にお休みしているだけです。   つまりアルコールによる記憶喪失は一時的で、時間がたてば元に戻ります。   筋肉痛みたいなものです。   働き者の脳だって、たまには休みたい。   思い切り解放され、リラックスもしたいだろう。   脳はそんな理由からアルコールを欲しているのではないか、と勝手に思ったりしてます。   アルコールを飲むと、快楽を司る脳内ホルモンであるドーパミンが多量に分泌され、リラックスしたときに出る脳波のアルファ波が多く出ます。   だから、適度に酔っぱらうと気持ちがいいし、疲れも取れる。   これは脳にとっても心地よい状態なのかもしれません。   そう考えると、脳がアルコールを欲しているというのは本当かもしれない、と思えてきます。   人間は進化の過程でアルコールの分解能力まで備えたのですから、アルコールは人間、とりわけ脳にとって、好ましいものなのではないか、とひとりの酒好きとしては思いたくなります。   赤ちょうちんを見ると酒が飲みたくなるのも、天気がいいとビールが恋しくなるのも、全て意味があるように思えてきます。  

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INFOインフォメーション

名称 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス
(ヤクガクハクシタケウチクメジサンカラノアドバイス)
住所 東京都調布市
公式URL http://tkumeji3.wixsite.com/growth
竹内 久米司
竹内 久米司

1943.6.12 東京生まれ
薬学博士

GROWTH健康づくり協会 代表

一般財団法人
 日本プロスピーカー協会
  顧問

一般財団法人
 日本プロスピーカー協会
  認定シニアプロスピーカー

一般社団法人
 福島県セラピスト協会
  顧問