夏バテ防止に!脳科学的栄養学の視点から スポーツ栄養学がおすすめ | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2019.06.14

夏バテ防止に!脳科学的栄養学の視点から スポーツ栄養学がおすすめ


 
科学的栄養学 No.58

◇夏バテ防止に!脳科学的栄養学の視点から スポーツ栄養学がおすすめ



梅雨が明けると蒸し暑い日が続くことになります。
酷暑を乗り切るために、脳を守る脳科学的栄養学やスポーツ栄養学の知見を活用していきましょう。

今回は立命館大学スポーツ健康科学部の海老久美子教授の「スポーツ栄養学を活用した夏バテ防止のための食対策」から引用させていただきます。脳科学的な視点からも有効な方法です。


■夏野菜で水分補給を

 夏バテは複数の原因が重なって起こります。
例えば、
・暑さによって強いストレスと脱水が起こる
・食欲が低下するために、エネルギーや栄養素が不足する
・冷たい食物を食べることが多いために、消化力が低下する
・室内と屋外の温度差が激しいために、自律神経が乱れる
 ・・・こうした要因が複合して、夏バテは引き起こされるます。

夏バテの原因の一つである脱水を予防するためには、水分補給が重要となります。

喉が渇いたと感じたときには、すでに体内の水分は不足しているので、運動の前後や運動中、入浴前後、睡眠前、起床後などには時間を決めて水分補給をするとよい。

 我々は食べ物からも水分補給をしているので、食欲不振で食べる量が減ると水分量も減ってしまうことに。

野菜は約9割が水分なので、少し塩を振りかけて食べれば、まさに天然のスポーツドリンクとなります。

新鮮な夏野菜や果物を食べることは、夏場の大切な水分補給になります。


■夏の疲労回復に重要な栄養素は糖質とビタミンB1

 夏の疲労回復に役立つ栄養素については、まず、糖質とビタミンB1をしっかりとること。

ビタミンB1は糖質を燃焼させエネルギーに変えてくれるので重要です。

特に脳はブドウ糖が主たるエネルギー源ですので、ブドウ糖の不足は脳や精神活動にに影響を与えることになります。

 ビタミンB1は、肉類では豚肉、穀類では玄米や全粒粉、豆類では大豆や大豆製品、魚介類ではウナギ、サケ、アユ、魚卵、小魚、小エビなどに多く含まれます。

ほかにも、ゴマ、クルミ、キノコ、海藻などにも含まれている。

さらに食欲が落ちる夏は、たんぱく質、ビタミンCが不足しがちになるので、これらの栄養素を含む食材を意識的にとること。
また、ビタミンCをサプリメントで補給することも有効です。

 たんぱく質を多く含む食材は、肉類、卵、乳製品、豆類、魚介類など。ビタミンCを多く含んでいて夏にとりやすい食材には、モロヘイヤ、キウイフルーツ、ブロッコリー、ピーマン、芋類、ゴーヤなどがある。ビタミンCは、紫外線や活性酸素から体を守ってくれるので、夏には欠かせない栄養素。

そして、「夏バテを防止するために、ぜひ活用してほしいのが『一物全体(いちぶつぜんたい)』の食材です。

一物全体とは、ご存知のとおり丸ごと食べられる食材のこと。

卵、貝類、小魚のように、一部分ではなく丸ごと食べることのできる食材には、その生命体を維持するための多種類の栄養素が含まれているという根拠に由来しています。

食欲が低下して、多くの品目を食べることが難しい夏には、一物全体は効率良く栄養がとれる食材ということになります。


■栄養価の高い具を入れたそうめんは夏に最適

 そうめんは食欲の落ちがちな夏でも喉を通りやすく、糖質はもちろん、具でたんぱく質、ビタミンB1、ビタミンC、その他の栄養素をとることができるので、夏バテ防止には格好の食事。

具材に栄養価のあるものをトッピングすることで、夏には最適の食べ物に変身します。

例えば、トッピングの具材として
・カツオのたたき
・豚の生姜焼き
・ねばねば食材(オクラ、納豆、ヤマイモ、オクラなど)
・ツナ缶、トマト、大葉など

工夫次第で、そうめんの世界が広がります(^_-)-☆
 

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