脳は食べたものでつくられる | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2018.11.04

脳は食べたものでつくられる


科学的栄養学No.7

脳は食べたものでつくられる

脳内の神経細胞(ニューロン)が情報を電気信号の形でやり取りしていることはすでにご存知かと思います。

神経細胞は情報を出す軸索と、受け取る樹状突起でできていて、

電気信号が軸索の先端までくると、シナプス小胞という場所からドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質が放出され、

それが近くの神経細胞の樹状突起にある受容体に結合することで情報が伝わる仕組みになっています。

この仕組みを正常に行うために必要となる栄養素は、カルシウムとマグネシウム、ビタミンB群です。

カルシウム、マグネシウム、ビタミンB群は、人間が体内でつくることができないので、外から取り入れる必要があります。

食事からカルシウム、マグネシウムが十分とりいれないと、神経伝達がスムーズにいかなくなります。

逆に、甘いもの、油脂の多いもの、アルコールは、カルシム、マグネシウム、ビタミンB群を消費します。

さらに、神経伝達物質をつくる原料となるアミノ酸が重要です。

人間が必要とするアミノ酸は全部で20種類。

そのうち、フェニルアラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、スレオニン、ヒスチジン、トリプトファン、リジン、メチオニン、といった9種のアミノ酸は体内でつくれません。

これらは必須アミノ酸といって、やはり食事から摂る必要があります。

9種類の必須アミノ酸の覚え方は
フロバ  イス ヒトリジメ
(風呂場椅子ひとり占め


トリプトファンからはセロトニン、メラトニンなど、フェニルアラニンからアドレナリン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質がつくられます。

この合成経路に、前述のカルシウムやマグネシウム、ビタミンB群が関わります。

ですから、頭の働きや、心の状態のカギを握っているのは脳。

その脳は食べ物からできていることをわすれないでくださいね。

 

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