2019.02.24
減量後に空腹感が増すのは気のせいではないらしい!
脳科学的栄養学 No.37
減量後に空腹感が増すのは気のせいではないらしい!
ダイエットにチャレンジして、減量に成功すると今度は食欲が増してくることを経験したことはありませんか?
気のせいかな?
実は違うらしいのです。
食欲が増大する原因は、ホルモンに変化が生じたためであることが重症の肥満患者を対象としたノルウェーの研究で示されました。
それは胃から「グレリン」という食欲増進ホルモンの分泌量が増え、これが減量した体重の維持を妨げていることが判明しました。
グレリンは「飢餓ホルモン」とも呼ばれ、人類が飢餓を生き延びるために重要な役割を担ってきたホルモンです。
ですから、減量にチャレンジする際には、減量すると空腹感が増すことをあらかじめ、知っておくことですね。
なぜなら、減量が続かずに脱落してしまう人の多くが、この原因によるからなのです。
この研究の対象患者は、減量開始前の平均体重が約125kg、平均BMIが42.5を示す重症の肥満患者35人(うち女性が22人)。
事前に、食事指導と心理カウンセリング、運動指導を中心とした3週間の入院プログラムに参加。
また、2年間の追跡期間中に3週間のセッションをさらに4回受けてもらった。
なお、対象患者は1日の摂取カロリーを体重に応じた必要摂取量よりも500kcal低い量に抑え、食事の栄養バランスは炭水化物を50%、脂質を30%、たんぱく質を20%で構成するよう指導を受けた。
その結果、対象患者の体重は減量プログラムを開始後3週間で平均で約5kg、2年後には平均で約11kg減少。
しかし、1年後および2年後には全ての患者が減量後に空腹感が増大したと報告しており、減量後の体重を維持できたのは5人に1人に過ぎなかったとのこと。
さらに、ベースライン時と比べて4週後、1年後、2年後のいずれの時点でもグレリンとペプチドYY(腸管から分泌され食欲の抑制に働くホルモン)の血中濃度が上昇し、インスリン分泌量は減少していた。
著者は「減量するとグレリン値が上昇したままになる一方で、呼吸や睡眠、歩行、食事などの基本的な身体機能に必要とされるエネルギー量も減る。
その結果、グレリン値が上がったことで失った体重を取り戻そうとする強いプレッシャーがかかり、激しい空腹感に抗う必要が生じるようになる」と述べています。
グレリン値の上昇を最小限に抑えるには定期的に運動したり、
カロリー摂取量を1日200~300kcal程度抑える緩やかなカロリー制限を行うことがよいと指摘されています。
『原著論文はこちら』
Coutinho SR, et al. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2018 Jan 23. [Epub ahead of print]
減量後に空腹感が増すのは気のせいではないらしい!
ダイエットにチャレンジして、減量に成功すると今度は食欲が増してくることを経験したことはありませんか?
気のせいかな?
実は違うらしいのです。
食欲が増大する原因は、ホルモンに変化が生じたためであることが重症の肥満患者を対象としたノルウェーの研究で示されました。
それは胃から「グレリン」という食欲増進ホルモンの分泌量が増え、これが減量した体重の維持を妨げていることが判明しました。
グレリンは「飢餓ホルモン」とも呼ばれ、人類が飢餓を生き延びるために重要な役割を担ってきたホルモンです。
ですから、減量にチャレンジする際には、減量すると空腹感が増すことをあらかじめ、知っておくことですね。
なぜなら、減量が続かずに脱落してしまう人の多くが、この原因によるからなのです。
この研究の対象患者は、減量開始前の平均体重が約125kg、平均BMIが42.5を示す重症の肥満患者35人(うち女性が22人)。
事前に、食事指導と心理カウンセリング、運動指導を中心とした3週間の入院プログラムに参加。
また、2年間の追跡期間中に3週間のセッションをさらに4回受けてもらった。
なお、対象患者は1日の摂取カロリーを体重に応じた必要摂取量よりも500kcal低い量に抑え、食事の栄養バランスは炭水化物を50%、脂質を30%、たんぱく質を20%で構成するよう指導を受けた。
その結果、対象患者の体重は減量プログラムを開始後3週間で平均で約5kg、2年後には平均で約11kg減少。
しかし、1年後および2年後には全ての患者が減量後に空腹感が増大したと報告しており、減量後の体重を維持できたのは5人に1人に過ぎなかったとのこと。
さらに、ベースライン時と比べて4週後、1年後、2年後のいずれの時点でもグレリンとペプチドYY(腸管から分泌され食欲の抑制に働くホルモン)の血中濃度が上昇し、インスリン分泌量は減少していた。
著者は「減量するとグレリン値が上昇したままになる一方で、呼吸や睡眠、歩行、食事などの基本的な身体機能に必要とされるエネルギー量も減る。
その結果、グレリン値が上がったことで失った体重を取り戻そうとする強いプレッシャーがかかり、激しい空腹感に抗う必要が生じるようになる」と述べています。
グレリン値の上昇を最小限に抑えるには定期的に運動したり、
カロリー摂取量を1日200~300kcal程度抑える緩やかなカロリー制限を行うことがよいと指摘されています。
『原著論文はこちら』
Coutinho SR, et al. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2018 Jan 23. [Epub ahead of print]
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