カロリー過剰が脳を老化させる? | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2019.02.28

カロリー過剰が脳を老化させる?

科学的栄養学 No.38

カロリー過剰が脳を老化させる?



食べる量を減らすと寿命が延びることは疑う余地のないほど動物実験で繰り返し実証されている。

簡単に言えば食事から摂取するカロリー量を制限することで、脳を含めてからだ全体の老化の進展を遅らせることができるということ。


カロリー過剰に摂取するほど、老化のダメージが蓄積するのが早くなる。


実際に食事量を30~40%減らした低カロリー食を与えられた実験動物は、通常よりも1.3倍から1.5倍長生きする。

低カロリー餌を与えられたグループは通常の餌を与えられたグループと比較して、実年齢は同じでも生物学的年齢では半分ほどしか年を取っていないことが確認されている。

記憶力や脳の様々な機能を含めて、あらゆる面で若いという結果が出ている。

こうした違いを生む理由のひとつは、
単純にカロリーを処理する量の違いにある。

カロリーを代謝する過程で酸素を燃やす必要があり、そこでフリーラジカルが発生してしまう。

つまり、カロリーの摂取量が多いほど、神経細胞を含めてからだ全体の細胞にダメージを与えるフリーラジカルが多くつくられやすくなるから。


その結果、精神機能も早く衰えやすくなる。

一生を通じて比較的少ない量のカロリーしか燃焼していない動物は、死後に調べてみると細胞がフリーラジカルから受けたダメージが少ない。

また、小食にするとフリーラジカルの生成量を削減できるとともに、抗酸化作用のある酵素の生成量が劇的に高まる。

脳神経細胞を破壊するフリーラジカルを退治してくれる酵素のスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)グルタチオンなどの体の中での合成能が高まり、より多くの抗酸化物質を脳に供給できるようになるのです。

SODが働くためには、SOD構成成分であるミネラルの亜鉛、銅、セレンが不可欠です。

亜鉛を豊富に含む食材としては牡蠣、あさり、マイタケ、焼きのり、ごま、ココアなど

銅は牛・豚レバ―、牡蠣、ほたるいか、ごまなど

セレンは桜えび、ホタテ、うなぎ、あじ、いわし、あさり、ごまなどがあります。

一方、グルタチオンはグルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸から成るトリペプチドと呼ばれる化合物。

グルタチオンを多く含む食品には、アスパラガスやブロッコリー、ほうれん草やアボガド、牛レバーや赤貝などがある。

SODやグルタチオンは体内で合成されるので、その原材料を含む食材から摂ることがお勧めです。

そのほかに抗酸化ビタミンの
ビタミンA・C・Eや
フィトケミカルの
カロテノイド(βカロテン、アスタキサンチン、リコピンなど)
ポリフェノール(アントシアニン・ルチン・カテキン・イソフラボン
など)などがあります。

これら抗酸化作用の高い野菜や果物を食べて活性酸素を除去してアンチエイジングですね(^_-)-☆。
 

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