2021.07.28
【不動産駆け込み寺】住宅ローンの組み方!!
まえがき
2021年も早いものでもう梅雨が明けまして、夏に入りました。
ぐずついていた天気とは一転して蒸し暑い日々が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回執筆させていただいたテーマは住宅ローン
少し細かい話や難しい話も含めて長めに執筆させていただきました。
是非参考にしていただけたら幸いです。
何かご不明な点や聞いてみたい点などございましたらお気軽に不動産駆け込み寺質問送信フォームよりお問合せください。
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今回は皆様が抱えている漠然とした不安を少しでも取り除いて、大きな道のりの小さな一歩を踏み出せるように背中を押せる情報を掲載出来たらと思います。
住宅ローンの種類
一口に住宅ローンと言葉にしても、その全容は金融機関や住宅ローンの商品によって様々。人によってどのような商品が良いのかも十人十色です。
一番のベストは住宅ローン のことを調べた上で分からなかった事をプロに相談するのが良いでしょう。
住宅ローンには様々な種類が存在します。
それぞれの現在の状況に応じてどの方法で住宅ローンを組むか検討していきます。
まず借入先が大きく分けて2つに分けられます。
公的融資
公的融資とは、その名の通り自治体などの公的機関が融資を行うことです。
住宅金融公庫融資や年金住宅融資などがあり、国が運営する独立行政法人の行う公的融資は財形持家転貸融資や財形住宅融資などがあります。
民間融資
民間融資とは
銀行や信用金庫、信託銀行、ネット銀行や貸金業者などの民間金融機関が融資を行うことです。
金利や融資条件、限度額などに関しては住宅ローン商品ごとに異なります。
よく耳にするフラット35は公的融資と民間融資を組み合わせたものになります。
こちらは独立行政法人住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する住宅ローンで、フラット35の特徴としては返済期間中の金利が変動しない全期間固定金利型住宅ローンです。しかし、同じフラット35でも窓口となる金融機関によって、金利や付帯される団体信用生命保険などの保証内容が異なることがあるので注意が必要です。
誰を債務者にするかを考える
住宅ローンを組む場合には、誰を住宅ローンの債務者となるかを考える必要があります。誰が債務者になるかによって、借入可能額や手続きなどに差が生じることがあります。
今回は夫婦が住宅ローンを組む例について解説します。
どちらか単独で組む場合
夫婦どちらか一方を債務者として住宅ローンを組む際は収入のある方を債務者として住宅ローンを組むのが基本です。
共働きで両方収入があるうえ単独で住宅ローンを組む際は借入可能額や住宅ローン控除の効果などを考えると、収入の多い方を債務者とするのが一般的です。
夫婦二人で組む場合
この場合、ペアローン、連帯債務型、連帯保証型の3つの方法があり、それぞれ契約や団信加入の可否など細かい違いがあるためどれが自分に合うか考えてみましょう。
ペアローンとは
ペアローンとは、一つの物件に対して夫婦が別々に住宅ローンを組む方法になります。
どちらも債務者になり、更にお互いに連帯保証人になることで住宅ローンの契約を2本組むことになります。そのため夫婦共に団信に加入することが原則になります。
この場合ペアローンを組んだ片方がお亡くなりになるなどの際には一方のみの返済額分が全額弁済されます。残された側の債務は残るので注意が必要です。
また住宅ローン控除は2人とも条件を満たすと別々で利用することが出来るので所得税などの還付を受けられる可能性があります。
ペアローンのイメージ
例:2000万円の物件
夫婦が互いに連帯保証し、1000万円ずつの借り入れをして債務者になる
連帯債務型とは
夫婦どちらかが主たる債務者になり住宅ローンを組み、もう片方が主債務者と同等の返済義務を負う事によって連帯債務者になる方法になります。
団信は、主債務者が原則加入ではありますが、連帯債務者は金融機関などによって加入の可否が異なります。フラット35などでは制度を利用することで、夫婦どちらも団信に加入できる場合があります。
住宅ローン控除は条件を満たすと夫婦どちらも利用できます。
連帯債務型のイメージ
例:2000万円の物件
夫が主債務者となって2000万円の借り入れ
妻が連帯債務者となり、同等の返済義務を負う
連帯保証型とは
夫婦どちらかが住宅ローンの債務者になり住宅ローンを組み、もう片方がその連帯保証人となって主たる債務者が住宅ローンを返済できない状況に陥った時に代わりに返済義務を負う方法になります。
連帯保証人は直接債務を負いませんが、団信への加入や住宅ローン控除を利用できません。
連帯保証型のイメージ
例:2000万円の物件
夫が債務者となり2000万円の借り入れ
妻が連帯保証人となり2000万円を連帯保証
夫が返済できなくなったときに妻が返済義務を負う
共働きの夫婦のどちらかの収入だけでは条件を満たせない場合上記の3つのうちのどれかを利用する手段が良いでしょう。しかし返済期間中に共働きを継続するのかどちらかが育休や退職をした際返済を継続できるかなど、将来設計をしっかりと相談したうえで選ぶようにしましょう。
シングルマザーの方がローンを組む場合
ローンにおける審査の中で重要視されるのは
「年収」と「勤続年数」です
一般的な金額の住宅ローンを利用するために必要となる年収は最低でも200~300万円になります。これほどの年収でなければ審査に通過する見込みはほぼありません。おおよそ月収25万円前後からが審査を通過するボーダーになります。
逆に言えばこれを上回る事をできれば融資を受けられる確率が上がるということです。
しかし、大手銀行の場合などはさらに確実性を求めるため、400万円以上の年収が前提条件に設定されている場合があります。
勤続年数は前述した収入の安定性を確認する大事なポイントになるため、長ければ長いほど有利になります。
さらに審査は年収に加え、在籍している会社の情報も加味されます。また、属性としては正社員が契約社員を上回るという位置づけのため、年収が高い契約社員が審査に落ち、年収が低い正社員が審査に通る可能性も少なくはありません。
一年あたりの返済額は年収の20~30%に設定することがおすすめです。
年収が400万円ならば、30%にあたる120万円が1年あたりに返済する限度だと考えましょう。
また、自己負担金(頭金)をある程度用意することによってまとまったお金を用意できる収入があることや、計画的な人物であることをアピールできるため審査に通りやすくなり、月々の返済負担額を減らすこともできます。
返済プランをしっかりと立てて、後述する金利タイプなどを理解してどの金利を選べば無理なく完済が可能なのかを考えて申請することによりすんなりと認められる可能性も上がります。
また、多くのシングルマザーの方が児童扶養手当を受け取っているかと思われますが、住宅ローンを組み不動産を購入すると何か手当に影響が出るのでしょうか。
少し切り込んだ話になりますが、これからの生活水準を維持するための話になりますので説明させていただきます。
児童扶養手当は1人で子育てをしている方に向けて行われている福祉なので、不動産の所有や住宅ローンを組むことによって減額されたり廃止されることはありません。
しかし、購入と同時に別の人物との同居や親族と同居したりする場合には受給の条件から外れることになります、不動産を購入した影響によって児童扶養手当の対象外になることはありませんが、家の使い方次第では見直しをされる可能性が高いので気を付けましょう。
状況に合わせた金利タイプを選ぶ
続いて、金利タイプを選びます。
住宅ローンの金利のタイプには大きく分けて
・固定金利型
・変動金利型
・固定金利期間選択型
の3タイプが存在します
それぞれの違いを比較して理解したうえで選択しましょう。
固定金利型
固定金利型は、返済期間中に借入金利が変動しないというものです。
住宅ローンを組んだ際に月々の返済額、返済総額が確定するため返済計画や将来設計を考えやすいメリットがあります。しかし、住宅ローンを組んだ当初の金利はほかの金利と比較して高めに設定されている場合が多いです。
ライフプランやキャリアプランに不安がある方はこちらを選択して返済額から計画を立てるという方法が向いているでしょう。
変動金利型
変動金利型は、一定期間が経過すると金利が見直されるタイプです。
借入当初は低めに設定されていることが多いですが、借入後に市場の金利が上昇するとそれに伴って月々の返済額や総返済額が想定より増えるというリスクを抱えており、借入時点で計画を立てづらいというデメリットがあります。
返済額が増えても返済が可能なうえ、借入当初の返済額をなるべく抑えておきたい方にはこの変動金利型が向いています。
固定金利選択型
こちらは、選択した期間のみ金利が固定され、固定期間が終了したのちに変動金利型に移行するか再び固定期間を選択するタイプになります。
固定金利期間を終了したのち金利の引き下げ幅が縮小する場合などもあるので、固定金利の方が月々の返済額が安かったということもあります。
こちらの方法は、一定期間、金利や返済額を一定にしたい方や将来的な金利の上昇にも対応できる方が向いています。
ミックスローン
大きく分けると上記3種類の方法になりますが
金融機関等によって固定金利型と変動金利型をミックスして住宅ローンを組むことが出来ます。このタイプをミックスローンと呼び、異なる金利タイプを組み合わせて金利の上昇リスクを抑え、返済の負担を抑えるといった借入をすることが出来ます。
2つ組み合わせることにより、返済の計画が複雑になるので、検討する際は金融機関などに相談するのが良いでしょう。
上記の金利タイプにはそれぞれメリットデメリットが存在し、絶対に正解の金利タイプはありません。借入の条件や家計の状況、返済計画等から自身を客観視して自身にあった金利タイプを選びましょう。
借入金額・返済方法・返済期間
住宅ローンを組むうえで大切になるのは借入金額と返済の方法、返済の期間です。
これが定まっていない方はまずは上記の計算をしましょう。
購入したい物件の価格と資金、これからの家計の状況を考慮したうえで無理なく返済できるように計算をするとよいです。
借入金額
購入したい物件の価格とは別に返済の負担率や融資率が借入金額と年間の合計返済額を定める際の目安になります。
返済負担率とは、額面年収に対しての年間の返済額の割合のことをいい、こちらは25%以内に収めるのが望ましいです。しかし、これはあくまで目安なので無理のない範囲の返済額が一番大切です。
【返済負担率=年間合計返済額/額面年収】
融資率
融資率とは、住宅の建設費や購入価格に対しての借入金額の割合をいいます。
融資率が上がると自己資金が少なくてもすぐに住宅を購入できますが、フラット35の場合90%を超えると金利が上がってしまうなどのデメリットがあります。
購入価格全額を借り入れる「フルローン」や購入価格とその他諸費用まで借り入れる「オーバーローン」が可能な金融機関や商品もあります。
【融資率=住宅ローンの借入額/住宅の建設費または購入価額】
返済方法
住宅ローンの返済方法には「元利均等返済」と「元金均等返済」があり、それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、返済方法を選択しましょう。
元利均等返済
こちらは月々の返済額が一定になり、返済が進むにつれ返済が進むにつれ返済額に占める元金と利息の割合が変化します。借入当初は返済額に占める利息の割合が高く、元金の減るペースが遅いので、借入条件が同じであれば、後述する元金均等返済よりも総返済額は大きくなってしまいます。
元金均等返済
こちらは、月々の返済元金が一定になる返済方法のため、借入当初は住宅ローンの残債が多い分、利息も多くなるため、月々の返済額は返済が進めば進むほど次第に少なくなっていきます。
元金を一定にして支払っていくため、前述した元利均等返済よりも総返済額は少なくなっていきます。
返済期間
返済期間以外の借入条件が同じであれば、返済期間が長くなるほど月々の返済額を抑えることが出来ます。しかし完済期間が遅くなるため、総返済額が大きくなるというデメリットがあるため、返済期間は無理のない返済額と完済したい時期のバランスを考えて決めなくてはなりません。
返済期間を長め設定して教育費などの出費が増える時期の返済額を抑えて、家計に余裕が出来た頃に繰り上げ返済をし、完済時期を前倒しすることによって退職前までに完済しよう等のライフプラン全体を考え、柔軟に返済計画を立てることも大切です。
返済期間の設定は完済時の年齢などによって異なります。フラット35では15年以上かつ完済時の年齢が80歳となるまでの期間(最長35年)で自由に設定することが出来ます。
住宅ローン控除を利用するには、返済期間を10年以上に設定する必要があります。
住宅ローンを組む時の注意点
団信への加入
団信とは、住宅ローンの債務者が返済期間中にもしも返済できない状況に陥ってしまった場合に備える保険で、死亡してしまった場合や定められている障害になってしまった時などに条件を満たすと保険金が支払われ、住宅ローンの返済が免除になります。金融機関が提供する住宅ローンには、団信への加入が融資条件となっていることが一般的ですが、健康状態や年齢によって加入できない場合もあります。
その場合には利用できる住宅ローンが限られ、また、加入の際の保険金額によっては告知に加え所定の書類を提出する必要があり、より詳細な審査を受けることになってしまいます。
団信に加入できない場合は不動産を相続した際、家族に債務を残してしまったり、不動産に住めなくなってしまう可能性があるので注意しましょう。
借入時に諸費用の確認をする
住宅ローンを組む際には事務取扱手数料や保証料、その他さまざまな諸費用がかかります。
金融機関等によって異なってきますので、事前に確認しましょう。
また、金融機関によっては、保険料を金利に上乗せする形で分割して支払う方法を選択できます。諸費用を含めてローンを組むことが出来ますが、必ずしもおすすめ出来るわけではないのでよく確認しましょう。
手続きの方法、必要書類の確認
住宅ローンの手続きは、金融機関、商品、借入形態(単独や連帯債務のこと)、購入する物件の種類によっても異なります。また、必要書類は不動産業者などから入手しなければならないものもあり、入手に手間取ってしまう場合もあります。
あらかじめその点を相談して手続きの方法や必要な書類を確認しましょう。
あとがき
今回は住宅ローンをテーマに執筆させていただきました。
住宅ローンは自分が何に重きを置くかによって組み方が全く変わってきます。
毎月沢山払って、早く完済したい!や、少しずつ長期的に完済を目指すという方もいらっしゃいます。
しかし夫婦が組む場合でも、シングルマザーの方が組む場合でも、迷ってしまったら
まずはプロへの相談です。住宅ローンを組む時には、自身の状況や家族等の状況にあわせて様々なことを鑑みて比較していかなければなりません。不動産会社や金融機関に相談することも選択肢の一つです。相談することで見落としていたことや知らない事に気付けることもあります。
不動産購入は人生において大部分を占める大事な買い物です。しかし、住宅ローンの組み方次第でその不動産を買ってよかったと思えるか、買わなければよかったと思うか変わっていきます。
後悔しないような選択を出来るように理解を深めて納得してから決めるようにしましょう。
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