紐の垂れさがった和室での出産体験記 | 出産マル秘エピソード

先輩ママのリアルな出産体験エピソード集!!

出産マル秘エピソード

2022.06.10

紐の垂れさがった和室での出産体験記

#破水 #フリースタイル出産 #陣痛促進剤 #江戸時代の出産 #旦那の立ち会い #1人目
〈予定日より2週間早く生まれた長女〉

こんにちは。ぐるっとママ横浜アンバサダーのはやしです。

私は、自分がどう出産をしたいかと考えたときに、「なるべく自然にまかせた、江戸時代みたいな出産を体験してみたい」という思いがあり、助産所を検討していました。

一方で、こんなに医療が発達した現代においてもなお出産は命がけのことで、出産時に命を落とす人も少なくない事実を考えると怖さもあり、迷っていたときに見つけたのが、「医師のいる助産院」でした。

そこは、なるべく現代医療にたよらない出産を目指し、不測の事態の時のみ医師が医療を施してくれるという、私にとっては正に理想ともいえる医院でした。

毎回の妊婦検診は医師が診てくれるのですが、先生には、「出産時には僕は緊急時にしか登場しません。出産当日は僕とは会わないことを目標にがんばりましょう。」と言われました。

 
はじまりは破水から

臨月に入り妊婦健診では、「大きい赤ちゃんだね。予定日まで順調に育てば4kgいくかもね。大丈夫。5kgまでは自然分娩でいけるよ。」と言われており、だいぶびびっていました。

そんな予定日2週間前の明け方4時ごろ。トイレに行こうと起き上がろうとした瞬間、下着がじんわり濡れる感覚が。

尿もれとは明らかに違う、感覚は生理に近いけどそれよりサラサラな水が、自分の意思では全く制御できずもれ出てくる感じで、すぐに破水と分かりました。

ただ、本で読んだ破水は、もっとどばーっと出てくるとあったのに、私の場合はそこまでではなく下着とパジャマがじっとりする程度で布団は無事程度。

コレ本当に破水!?と、若干の迷いはありましたが、医院から「迷ったときは、昼夜問わず電話連絡してください。」と言われていたのですぐに電話したところ、「なるべく早く入院の荷物と共に来てください。」と指示を受けました。

眠っている両親を起こし(福岡の実家への里帰り出産でした)医院到着後、早速エコー検査を受けたところ、「赤ちゃんが頭で破水した穴を塞いでいて羊水はまだまだたっぷり残っているから、この子はまだ余裕で出てくる気がないのかも。でも破水はしてるから24時間以内に陣痛がこなければ感染症のリスクが高まるので促進剤を使って分娩を進めなくてはいけない。」と告げられました。

 
24時間がんばるも陣痛こず、促進剤注入へ

破水してしまった以上、24時間以内に自然な陣痛がきてほしい。

ただ、破水後に陣痛がくるメカニズムとしては、破水で大量の羊水が流れてしまい、苦しくなった赤ちゃんがもう外に出たくて陣痛をおこすそうで、頭で栓をして羊水を確保して余裕の我が子は一向に陣痛を起こす気配もなく(-“-)

助産師さんがよもぎを焚いてくれたり、お灸をしてくれたり、お茶をいれてくれたり。。色々な方法を試してくれるも何の効果も得られず、むなしく24時間が過ぎてしまいました。その間に旦那到着。

ここで、「出産のときは先生に会わない」という目標は早くもやぶれ、「いや~。一番痛いパターンの出産になっちゃったね~」と、なんだか軽い感じの先生に促進剤の点滴を入れてもらったのでした。涙

(後日談ですが、2人目の出産は同じ医院で促進剤は使わずの自然分娩でしたが、1人目の時より3倍は痛かったです!「促進剤を使う出産が一番痛い」説は人によって違うと身をもって体感しました。)

 
陣痛が進む中でのランチタイム

さすが現代医療の力「陣痛促進剤」。先生が陣痛の進み具合を見ながら点滴の量を調整していくと、みるみるうちに陣痛が起こってきました。

完全な自然分娩を希望していた私としては、正直ちょっと残念な気持ちでした。

出産が初めての私としては、定期的に襲ってくる結構な痛みの陣痛に「きたきた~!うまれる~!!( ;∀;)」という感覚だったのですが、助産師さんたちは非常に冷静で、「ん~。まだ5分間隔か。先はまだ長いからお昼ご飯食べれるだけ食べちゃってね。」と、でっかいおにぎり2個と具だくさんのお味噌汁と副菜までついたランチセットを持ってきてくれました。

いやいやいや。こんな5分ごとに激痛が走る状態でご飯なんて食べれませんて。
味噌汁こぼしますって!!と内心で思っても言えない私。

曖昧に笑顔でうなずいて受け流していても、助産師さんがまた様子を見に来て、「あれ。手付けてないの?ちょっとでも食べとかないともたないよー。食べな。食べな~」

またまた様子を見に来て、「ほんと、ちょっとでも良いから食べてね。」と(+_+)。

たまらず助産師さんが出ていった瞬間、横に控えていた旦那に、「全部食べて!次助産師さんが来る前に完食しちゃって!!」と指令を出しました。

よく出産時に旦那がいても何の役にもたたないと聞くけれど、あの時は本当に旦那がいてくれて助かりました。まさかこんな形で助けられるとは。汗

 
促進剤の点滴につながれたままの出産

陣痛は、先生の意図する通りに進み、いよいよ出産部屋へ移動。

2~3分間隔で激痛がくるものの、一旦激痛が収まれば痛みはなく。
出産部屋には痛みのスキを縫って歩いて移動しました。

出産部屋は昔、時代劇でよく見た天井から紐が垂れ下がった畳部屋に布団が敷かれている薄暗い和室。
劇痛に耐えながらもなんだかわくわくしたのを覚えています(´艸`)


が。そのおもむきある部屋に似つかわしくない促進剤の点滴の管(T_T)

結局、促進剤のおかげで分娩はとても順調に進み、初めての痛みと点滴につながれている不自由さから体制を変える余裕がなく、憧れの垂れさがる紐には触ることすらできずの中、無事長女は誕生したのでした。

ちなみにその医院は極力自然分娩を目指しているため、よほどの事情がない限り事前の会陰切開はしておらず、私も希望しなかったので切開はしませんでした。

そのため予定日までいけば4kgサイズと言われた長女のデカい頭により少し会陰が切れてしまったそうで、多少の出血があったそうですが、陣痛の痛みでそれどころではなく、切れたか切れてないか自分では分からない程度の痛みでした。

 
絶対おススメ!カンガルーケア

出産した医院では、カンガルーケアを推奨していました。

カンガルーケアとは、出産直後に赤ちゃんを母親の胸元に抱いて、裸の皮膚と皮膚を接触、スキンシップをしながら保育する事です。

ドラマなどでしか出産シーンを見たことがない私は、生まれた赤ちゃんは大きな産声をあげればあげるほど元気な証拠と思い込んでいました。

ところが、カンガルーケアをして生まれてすぐさま母親の胸元に抱かれた赤ちゃんは全く泣かないのです。

娘も生まれた瞬間、一瞬うえ~~(;O;)となりましたが、助産師さんがへその緒もまだつながったままの娘を間髪入れずに私の胸元に置いてくれると、娘はまだ目もあいていないのにぴたりと泣き止み安心した様子でもぞもぞしていました。

生まれた赤ちゃんは、まず母親の保護を求めて泣き叫ぶのだと知りました。
カンガルーケア、おススメです!!

〈カンガルーケア イメージ〉
 
旦那の立ち合い

世の中賛否両論ある旦那の立ち合い。

正直私には特にこだわりはなく、どちらでも良かったのですが、遠い実家での里帰り出産のため、旦那の立ち合いは実質ムリだろうな。と思っていました。

ところが、破水から始まりなかなか陣痛がこないというパターンの出産になり、旦那が間に合い結果的に立ち合い出産となりました。

偶然の結果での感想ではありますが、立ち会ってもらってよかったな。と思いました。

出産中はやっぱり頼りになるのは助産師さんで、旦那はついていてくれるだけですが、それでもやっぱりそばにいて同じ空間で長女誕生の瞬間を一緒に体験できたのは、かけがえのない経験になったと思います。

出産後には、へその緒をハサミで切るのですが、旦那がいたので助産師さんが「良ければパパが切りますか?」とハサミを手渡してくれました。

へその緒を切った後、「どんな感じですか?」と助産師さんに聞かれたときの旦那の感想が、「焼肉みたいですね。」

助産師さんは多分「感動しました」とか「この瞬間を忘れません」とかを期待していたと思うのですが。
まさかの実際の手ごたえ感想(>▽<)

ここ、人によってはマジギレポイントかもですが、私は日常と変わらない飾らない彼の言葉に分娩で張りつめていた気持ちが少しほころんで、へその緒を旦那に切ってもらって良かったな。と思いました。

その娘も今や12才。お父さんがあなたのへその緒を切った時、焼肉みたいだって言ったって話をするたびに旦那は娘からじっとりした目でにらまれています(^^)

将来、娘の結婚式には、彼はあの焼肉みたいな感触を思い出して感慨深い気持ちになるのでしょうか。(笑)


 
ひとり反省会

長女は、なにはともあれ元気に生まれてくれたので、結果オーライ、万事OKです!

しかし私にはこの子にきょうだい(できれば妹)を与えてあげたいという思いが強くあり、出産直後から絶対もう1人子供が欲しいと考えていました。

そして、長女の出産を経験し、やっぱりこの医院良い!次もここで産みたい!!と思えました。

長女の出産では促進剤に頼ることになり、初めての痛みで余裕がなく、せっかくのフリースタイル出産なのに出産体制も助産師さんがアドバイスしてくれる通りでオリジナリティのかけらもなく、憧れの垂れる紐にも触れない始末。

破水は仕方ないと思っていましたが、色々調べると身体を冷やしてしまったり食べ物が良くなかったりも早すぎる破水の原因になるのだと知り、次は絶対もっと自分の理想の出産に近づけるぞ!!と決意を新たに退院したのでした。

そして3年後、決意のとおり同じ医院で次女の出産に挑むことになるのですが。。。

まあ出産は自分の思う通りにはいかないものですね。((+_+))
機会があれば、また別記事で綴ってみたいと思います☆

長々とご購読、ありがとうございました!

はやし

 


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