脳と腸の意外な関係 腸内細菌が認知症に影響する?② | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2022.05.20

脳と腸の意外な関係 腸内細菌が認知症に影響する?②



科学的栄養学No.203

脳と腸の意外な関係 腸内細菌が認知症に影響する?②

「現代的日本食」を好む人は、認知症になりにくい?

 

「日本食と認知症」「日本食と腸内細菌」については、これまで東北大学などで研究されてきたが、佐治先生らはこれらをまとめ、日本食と腸内細菌・認知症との関係についての解析を行ったという。

 

伝統的日本食スコア… 米飯、味噌、魚介類、緑黄色野菜、海藻類、漬物、緑茶が多いと、それぞれプラス1点、牛肉豚肉、コーヒーはマイナス1点とする。

 

現代的日本食スコア… 伝統的日本食スコアに加えて、大豆類、果物類、キノコ類が多いと、それぞれプラス1点とする。

 

コーヒーを含む現代的日本食スコア… 現代的日本食スコアのコーヒーをマイナスではなくプラス1点とする。

 

解析の結果、認知機能がよい患者さんは、魚介類、キノコ類、大豆類、コーヒーを摂取する割合が多かった。

 

また、「現代的日本食スコア」が低いと認知症の人が多く、高いと認知症の人の割合は少なかった。

 

「現代的日本食スコア」と「コーヒーを含む現代的日本食スコア」が高いと、認知症の割合が低かったという結果も出たという。

 

海外の研究でも、MIND(地中海食とDASH食を組み合わせた食事法)やDASH食(アメリカで高血圧改善のために推奨されている、飽和脂肪酸とコレステロールを抑えてミネラル、食物繊維、タンパク質を多くとる食事法)という健康によい食事をとっている人は、血液脳関門(血液から脳組織への物質の移行を制限する仕組みのこと)が保たれるという報告がある。

 

また、国内の研究では、魚油(DHA)を多くとる人は認知機能低下のリスクが低く、豆類を多くとる女性は10年後の認知症発症リスクが下がるといった報告がある。

 

食事や健康に関する情報は、厚生労働省のe-ヘルスネットや農林水産省の「日本型食生活」のススメといったサイトに紹介されています。

 

しかし、あまり知られていないようで、もったいないです。

厚生労働省 e-ヘルスネット 栄養・食生活

農林水産省 「日本型食生活」のススメ

 

 

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