ワインの認知症リスクへの影響、男女で逆!? | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2019.07.04

ワインの認知症リスクへの影響、男女で逆!?


科学的栄養学No.61

ワインの認知症リスクへの影響、男女で逆!?



う~ん、少々衝撃的な研究レポートです!

特にワイン好きの女性は読まないほうがいいかも(^_-)-☆
 
でも、紹介しちゃいます(^_-)-☆

赤ワインの摂取頻度が高いと、男性ではアルツハイマー型認知症(AD)リスクが低下するが、女性では逆にリスクが上昇することが、スイス・チューリッヒ大学の研究で示されました。

 これまで、単一の“認知的健康”食品が認知機能低下を防げるかどうかのエビデンスは極限られていました。

そこで著者らは、赤ワイン、白ワイン、コーヒー、緑茶、オリーブオイル、新鮮な魚、果物・野菜、赤身肉・ソーセージについて、単一食物摂取調査票で摂取頻度を評価し、AD発症および言語記憶の低下との関連を調査した結果報告です。

 対象は、German Study on Aging, Cognition and Dementia in Primary Care Patients(AgeCoDe)コホートの75歳以上の2,622人で、10年にわたって定期的にフォローした(418人がAD発症)。

可能な効果修飾因子として性別およびアポリポ蛋白E4(APOE ε4)遺伝子型を考慮し、反復測定と生存分析を行った。

 その結果、赤ワインのみが摂取頻度が高いとAD発症率が低かったという結果です。

興味深いことに、これは男性のみに当てはまり、女性では赤ワイン摂取頻度が高いとAD発症率が高く、白ワイン摂取頻度が高いと、時間とともに顕著に記憶が低下したという結果になりました。

 本研究では、赤ワインにおいて男性のみADリスクが低下したが、それ以外の単一食品において認知機能低下に保護的であるというエビデンスは見いだせなかったとしています。


なお、女性は飲酒により有害な影響を受けやすい可能性が従来から示唆されていますので、その影響かしれませんね。

報告では個々の飲酒量が明確ではないので何とも言えないところですが、女性は赤ワインのポリフェノール効果を期待して飲みすぎないことが大切ということになりますね。


原著論文はこちら
Fischer K, et al. Nutrients. 2018;10:852.
 

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