最近よく聞く適応障害って? うつ病との違いは? | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2022.02.17

最近よく聞く適応障害って? うつ病との違いは?



科学的栄養学No.392

◇最近よく聞く適応障害って? うつ病との違いは?

 

最近、新型コロナ禍において、若い女性を含む自殺者が急増しているとニュースが伝えていまが、その背景に適応障害やうつ病の増加があると指摘されています。

 

適応障害は環境変化に対するストレスが発症の引き金になるとされています。

 

環境変化についていけない、気分が落ち込み、不安に襲われたりすることで、心身のバランスを崩し、社会生活に様々な支障が出てくる状態をさします。

 

社会生活に支障をきたす症状として、抑うつや不安、イライラ、集中力低下などの精神的な面だけでなく、不眠や、食欲不振、動悸や腹痛といった体調面の不調も生じます。

 

一見するとうつの症状とよく似ていますが、実はうつ病とは違います。

 

適応障害の場合は名前が示すように、転職や転勤、転校、結婚・離婚、育児、被災、対人関係のトラブルなど、環境変化に伴うストレスが原因であることが明確のが特徴です。

 

米精神医学会の報告によれば、ストレスのかかる状況が始まって3カ月以内に症状が表れ、そのストレスがなくなれば、6カ月以内に改善するとされています。

 

つまり、ストレス状況が解消すれば、回復は比較的早いのが一般的です。

 

一方、うつ病はストレスだけでなく、性格や体質など別の要因も関係して発症します。また、生活や職場の環境を改めたとしても、すぐには改善されません。

 

また、うつ病は脳内の神経伝達物質であるセロトニンの減少をはじめ脳の働きに関係するため、回復には時間がかかります。

 

抗うつ薬を飲んでも効果が表れるまでに時間がかかります。
 

適応障害が悪化すると、やがてうつ病を発症していきます。

気分の落ち込みなどの症状が
2週間以上続く場合は、さらに悪化を防止するためにも、心療内科や精神科を受診して手を打つことが大事になります。

 

その上で、まず休養ししっかり睡眠をとること、そして、ストレスのもととなっている環境の改善も試みることが必要となります。

 

例えば、職場に原因があれば、上司と相談して仕事の内容や進め方を変えたり、配置転換や場合によっては転職など、医師と相談しながら進めていくのがベストです。
 

家族の協力ももちろん必要です。

 

とかく、責任感が強く、頑張りすぎてしまうタイプのどうしてもストレスがたまりやすくなります。

 

自らは周囲に、「大丈夫」のサインを発していますが心身ともにストレスで脳が疲れてしまってる例が多いのです。

 

ストレスへの対処法としては、家族でも、友人でも、趣味のつながりでもいい。いざというときに避難できるような、仕事以外の場を確保しておけるよう努めておくことです。

 

他人の力を借りられること、助けを求めることができる相手を持つことで悩みやつらさをひとりで抱え込みすぎないですみます。

 

普段からの、人と良好なのかかわり方がカギとなります。

 

 

 

 

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