脳は何歳になっても変えられる、脳のメンテナンス法③ | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2023.03.23

脳は何歳になっても変えられる、脳のメンテナンス法③



科学的栄養学No.223

102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座

◇脳は何歳になっても変えられる、脳のメンテナンス法③

 

今回はまず初めに少しばかり怖い真実をお知らせします。

 

実は私たちは自然な老化現象として、毎日数千個のニューロンを失っているという事実です

 

しかも、過剰なストレス、環境や水や食べ物に含まれる重金属や薬剤といった有害物質のせいで、さらに多くのニューロンを失う場合もあることが判明しています。

 

もちろん、薬物やアルコールの問題、中程度の脳損傷、脳卒中、パーキンソン病やアルツハイマー病などの認知機能障害も、ニューロンを失う原因になります。

 

では、次に、少々良いニュースをお伝えしましょう。

 

脳には約1000億個のニューロンがあり、これらは体内で最も寿命の長い細胞の部類に入ります。

 

大半のニューロンは私たちとともに生まれ、ともに成長し、私たちが死ぬまで生き続けるのです。


したがって、認知機能を長く維持するには、ニューロンの健康を維持することが大切だということになります。

 

そして最後に、素晴らしいニュースを!!。

 

以前は、大人になると新たなニューロンは生まれないと考えられていましたが、それが間違いだとわかったのです。

 

60でも、70代でも、80代でも、新しいニューロンを生み出すことができるという事実が見つかりました

 

新しいニューロンを発生させるプロセスは「ニューロン新生」と呼ばれ、脳の海馬という部位で起きます。

 

脳の奥深くにあるタツノオトシゴのような形をした海馬は、記憶と学習に大きな役割を果たしていることは、皆さんご存知だと思います。

 

ニューロン新生は、脳の働きを良くしたいと願うアスリートや若い人たちだけが目指すべきものではありません。

 

最近の研究によって、70代、80代、そして90代の人でも、運動、食事、ストレス、睡眠、サプリメントの摂取など、生活習慣を少し変えることで、ニューロン新生を促せることがわかったのですよ。

 

アルツハイマー病の患者を含む高齢者でも、若い人と同じくらい新たなニューロンを増やすことができるという研究結果もあるくらいです。

 

健康なニューロンが増えれば増えるほど賢明な判断をより早く下せるようになり、集中力と記憶力が向上し、「実行機能」と呼ばれる、行動を制御する高次の認知スキルを維持しやすくなります。

 

脳の老化とはニューロンが死ぬことなので、新たなニューロンを生み出してその欠落を補えば、脳を若返らせることができるはずだと考えられるのです。

 

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