脳は目的を達成する道具であるとともに私たち自身でもある | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

「脳科学的栄養学」をベースによりよく生きるための健康づくりに貢献します

薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2019.03.28

脳は目的を達成する道具であるとともに私たち自身でもある


科学的栄養学 No.45

脳は目的を達成する道具であるとともに私たち自身でもある



そもそも、脳は結構いい加減なところがあります。
その、緩さが人類が生き残るために必要だったのです。

その反面、脳は新しい環境や状況におかれると警戒心が働き緊張するのも、生き残りに必要なのです

実は、あらゆる変化は人にストレスを発生させる原因となります。
ですから、ポジティブな変化もストレスになります

この時期の昇進、就職といったうれしい変化や、子どもの入学や卒業といった一見おめでたい変化でさえも、ストレスの原因になり得るのです。

 なぜかというと人は何らかの変化に遭遇したとき、程度の差はあるものの緊張したり警戒したりします。
また、その変化に心身を対応させるために気力や体力を普段より使うからです。

 例えば異動によって新しい部署に配属されれば、新しい上司、同僚に対して気を使いますし、新しいフロアやデスクといった環境、新規の仕事の手順など、さまざまな「新しいこと」があり、慣れるまで緊張しますよね。

 さらに通勤場所が変化した場合は、生活リズムや通勤経路も変化します。
朝ギリギリまで寝ていて家を飛び出し、寝ぼけ眼でボーっとしたままでも乗り換えや運転をこなして会社に到着していた日々とは異なり、新しい起床時刻や通勤経路に慣れるまでは落ち着かずピリピリします。

 こうした緊張で「身も心もピーンと張りつめている感じ」のときには、自律神経のうち交感神経が普段より活性化します。

 交感神経が活性化すると、体内ではアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され血圧、脈拍、体温、筋肉の緊張度、脳の覚醒度が普段よりもアップしていきます。

つまり簡単に言うと、変化が起こるとその変化になじむために、普段より「身体エネルギーを過剰に使っている状態」になるのです。
そのため変化が重なったり、大きな変化に遭遇したりすると心や体のエネルギーを知らず知らずのうちに消耗してしまうというわけです。

そこで、情報にレッテルを貼る脳内のA10神経系を作動させることが重要となります。

緊張してアドレナリンやノルアドレナリンのやる気ホルモンがでることを、快感につなげていくのです。

どうするかといえば、直面している環境や状況の変化はあくまでも現象でしかありません。

心配したり不安がる前に、新しい環境や状況に関心と興味、期待感でいっぱいにするってことです。

解釈を変えるだけで、アドレナリンやノルアドレナリンがやる気の脳を司るA6神経系を刺激します

このA6神経系は情報に快感のレッテルを貼るA10神経と密接につながっていますので、A10神経も刺激されます。

A10神経は記憶の海馬や、好き嫌いの脳である扁桃核や、ではどうするというやる気を起こさせる側坐核を刺激していきます。

ですから、最初に物事の解釈をポジティブにとらえれば、扁桃核の「好き嫌い」の好きを選択し、側坐核のやる気を刺激し、大脳皮質が創造性を発揮してアクティブに行動することを選択、その結果が快感を生んでいき記憶し、その行動に至る過程が脳幹にプログラムされていきます。

物事に対するポジティブな解釈が、脳のよりよく生きるという本能を満たし、脳幹の「生きる意欲」のエンジンのスイッチをオンにしてくれるからです。

ポジティブなプログラムを脳幹に溜めていくことが不安や恐れが薄れ、これからの五月病から回避できる道なのです。

私たちの思考・行動と、脳はメビウスの輪のように表裏一体です。

ですから自分の意志や行動を変えれば、脳が変わります

脳が変われば私たちも変わります。

つまり、私たちが幸せに生きるための道具としての脳を使っていけるのです。




脳科学的栄養学
◇脳環境科学 経皮毒
「ごみ問題から化学物質の問題へ②」(動画)を配信しました。
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