運動してもコレステロールがなかなか減らない、 なぜ?③ | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

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薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

2022.07.28

運動してもコレステロールがなかなか減らない、 なぜ?③



科学的栄養学No.212

102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座

◇運動してもコレステロールがなかなか減らない、なぜ?③

 

前回、中性脂肪の解説をしました。

 

中性脂肪というのはガソリン(燃料)なので、それを減らすには。筋肉を動かして燃やせばなくなるし、食べ物から補給しなければなくなります。

 

だから中性脂肪を減らすには、運動で消費カロリーを増やすことや摂取エネルギーを減らす、つまり、食べ過ぎないことが有効であると解説しました。

 

今回は、コレステロールについてです。

 

コレステロールはガソリンではないので、運動してもなかなか減りません

 

コレステロールには大きく3つの役目があります。

1)「細胞膜の材料」になる、

2)「ホルモンの材料」になる、そして、

3)「胆汁酸」という消化液の材料になる、 

 

という3つです。

 

LDLコレステロール(1)は増えすぎると動脈硬化を進めるので「悪玉」と呼ばれますが、このように大切な役割を担っており、実は体には絶対に必要なもの、なければ生きていけないものなのです。

 

今、説明したように、コレステロールは細胞膜の材料になるので、細胞がどんどん入れ替わる代謝のいい人はコレステロールをたくさん使います。

 

つまり若いときは細胞がどんどん作られるので、コレステロールの使い道があるんですね。

 

ところが年をとると、代謝が悪くなって体が省エネ状態に変化します。

 

つまり、コレステロールの使い道が減ってくるわけです。

 

年をとるとLDLコレステロールの数値が上がってくるのはそのためです。

 

特に、女性は閉経とともに卵巣の働きが低下すると、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌が低下するので、さらにコレステロールが余って上がりやすくなります。もちろん、男性ホルモンが減ってっも同様です。

 

1 LDLコレステロールとHDLコレステロールは脂肪を運ぶカプセル(リポたんぱく)の中の中性脂肪の割合が違うだけで、中身のコレステロール自体は同じもの。でも、全く異なる働きをします。

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