「食事のコレステロールは気にしなくてもいい？」 は間違い④ | 薬学博士 竹内久米司さんからのアドバイス

脳科学的栄養学No.213

102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座

◇「食事のコレステロールは気にしなくてもいい？」は間違い④

体に必要なコレステロールの3分の2は、脂質や糖質を材料に肝臓で合成され、食事から補われるのは残りの3分の1のみです。

ですから、逆に言えば、3分の1だけを補えばよいということになります。

食事由来のコレステロールはコレステロールを含む食品の摂取で増えますが、たくさんとるとそれだけ血液中に余りやすくなります。

ですから、LDLコレステロール値が高めの人は、コレステロールをとり過ぎていないかどうか点検が必要です。

もう一つ、とり過ぎないほうがいいのは、飽和脂肪酸です。
 

飽和脂肪酸を多く含む動物性脂肪や乳製品は、体内でコレステロールの使い道を減らしてしまうように働きます。

肉の脂肪に飽和脂肪酸が多いことはよく知られていますが、意外な落とし穴になっているのが牛乳やヨーグルトです。

高齢の女性の中には骨粗しょう症を気にして牛乳をたくさん飲んでいる人もいますが、（LDL）コレステロールが上がることもあるので注意が必要です。

ただし、カルシウム補給のためには、カルシウムの吸収率が高い牛乳や乳製品は有効な食品です。

一体どうしたらいいのでしょうか？

結論は、摂取量が重要だということです。

1日200mLを上限と考え、1日に牛乳と他の乳製品を同時にたくさん摂取するといった習慣がないか見直しましょう。

また、問題は飽和脂肪酸なので、LDLコレステロールが高い場合は、牛乳やヨーグルトは無脂肪のものを選ぶのがコツです。

私自身もそうしています。