2024.02.28
2024年中学受験総括
ぐるっとママ
「教育アドバイザー」
奥山賢一です。
今回は今年の2024年中学入試試験を総括していきましょう。
【受験者数減でも受験率増】
2024年度首都圏の中学入試の受験者数は、前年度に比べ900人減の6万5,600人と9年ぶりに減少しました。一方で、中学受験率は22.7%と過去最高を更新しました。少子化の影響で人数が減少したとはいえ、それでも首都圏では中学受験を5人に1人が受験しています。さらに東京や神奈川、千葉の主要1都2県では偏差値35~39、もしくは35以下では受験率も上昇し、とりあえずでも私立中に入り、高校受験を回避しようという動きが見られました。
【受験率増が起こす公立中進学者との差】
受験人数が減ることは、おそらく少子化の影響でしょう。しかし、問題は受験率の増加です。というも、公立中進学者の大きな差を生み、その公立中進学者にとって大きなダメージになるのです。
というも以下の2つが大きな差になると考えています。
1.学力の差による劣等感
私たちの進学塾でもこのお悩みの相談はよく受けてきました。小学校低学年から仲良く学校に通っていた友人やクラスメイト。気づいたらみんな受験モードに入り、4年生から少しずつ学力の差が開きはじめ、学校の指導要領にのって勉強していた自分は気づいたら下の方の成績。そのため勉強が嫌いになり、さらに成績が悪化していく。悪い場合には中学校に入るまでに勉強が嫌いになったことで、高校受験も失敗していく。
こんなこと首都圏にお住まいの方経験したことないでしょうか。
2.高校募集停止学校を受けられず、中堅高校止まり
近年、中学受験率の増加もあり、6年間かけてしっかり育成していこうとする上位の公立中高一貫校や私立は少なくありません。特に都内では上位の日比谷中や小石川中などの公立中高一貫校は高校募集を停止しました。さらには私立中でも同じような状況の学校が増えています。そうすると、言わずもしれた有名難関校には高校でチャレンジ出来なくなり、高校受験の挑戦できる幅も狭くなっています。
【今後の対策】
では加熱する中学受験に対してどのように対策をしていけばよいのか。簡単に言ってしまえば、毎日たくさん勉強して、中学受験に挑む。ですが全員がその環境にあるわけではありません。習い事の関係や勉強に対しての姿勢がたりないなど様々な理由があるでしょう。そのためには以下のことを考えましょう。
1.早めに算数は先取りで勉強しておき、私立中受験者と学校の内容だけなら勝負出来る。
2.勉強以外の得意な部分を伸ばしてあげ、その分野で自信を持たせる。
今日の小学校の勉強ペースは早く、難易度も高くなりつつあります。早めの対策をし、分からなければ積極的に悩みを相談できる近くの人を見つけましょう。
ZEZEHIHI 代表
奥山 賢一